生理のこと


今日は生理のことについて話していきたいと思います。

女の子にとってとても大切なことなのに、あまりオープンには話さないこの内容。

少しでもお役に立てればなと思います。


では生理がおこるしくみから話していこうと思います。


まず大きく4つに分けて説明していきます。

1つめは、卵胞期といわれる期間です。これは卵巣とよばれるところから赤ちゃんのもとになる卵が成長していきます(卵子)。そして子宮の内側にある膜(子宮内膜)が厚くなります。

そして2つめの排卵期に移行します。卵巣からつくられた卵(卵子)1つが卵巣から飛び出して子宮の中に向かいます。この排卵期は最終月経のだいたい14日目におこります。

3つめは黄体期。排卵後、子宮の中はより厚くふかふかの状態になります。このとき赤ちゃんに必要な血液も蓄えられます。

そして最後に生理がおこります。

妊娠しなかった場合は、黄体期に準備していた血液が子宮の内側(子宮内膜)から剥がれ落ちます。そしてまた1つめに戻ります。

生理はこれの繰り返し。生理の初日を月経1日目と考えるので、平均的な生理周期は25~38日程度といわれています。

ちなみに生理の期間が2日だと過短月経、8日以上だと過長月経、次の生理が24日以内にくれば、頻発月経、39日以上間が空いてしまうようであれば希発月経と言われます。だいたい1週間程度のズレは大丈夫です。


次にお話したいことはみなさんが困ることが多い、生理痛や生理前に起こる症状について話していこうと思います。


まず生理痛について。生理痛は医療用語的にいうと月経困難症と言います。

生理痛の起こる仕組みは子宮筋が過剰に収縮しているために起こります。生理痛がない人もいると思うのですが、生理痛がある女性は子宮の内膜より作られるプロスタグランジン(PG)という因子が多いみたいです。(ちなみにプロスタグランジンとは炎症症状の発現時にサイトカインとともに放出される液性因子で痛みを誘発する物質のこと)

一般的に「生理痛がひどい」状態は、生理周期ごとに痛み止めを必要とするレベルかどうかです。なので毎回生理が来るたびにお薬を飲んでいる方は生理痛がひどいといえます!

身体症状としては、下腹部痛、腹部膨満感、吐き気、頭痛、腰痛、下痢、食欲がなくなる、疲れやすい、脱力感などです。

精神症状としては、抑うつ状態やイライラしやすい。

これらの症状は出血量によって症状に強弱があって、生理1〜2日目ぐらいがピークとなります。

治療としてはバファリンや、ロキソニンといった鎮痛薬(プロスタグランジン合成阻害薬)を飲むことが第一選択となります。それでも辛い場合は、ピルを飲んだりします。(排卵を抑制することで、子宮内膜の増殖を抑制し生理痛を改善させる)


次に生理前のしんどい症状についてお話しします。これも医療的にいうと月経前症候群(PMS)と言います。

これは黄体期の後半(生理前7〜10日)に繰り返し出現する心身の不快な症状で、日常生活に支障をきたすほど重症なものを言います。

精神症状を主体とする重症型は月経前不快気分障害(PMDD)といって、社会活動や人間関係にも影響を及ぼすことがありより深刻な病態となります。

生理前の症状は本当に辛いですが実は原因や誘因は不明と言われています。

症状としては、排卵後まもなく、または数日後に出現し、生理直前にピークを迎え、生理開始後4日以内に消失します。

身体症状としては、手足のむくみ、頭痛(片頭痛)、腹部膨満感、乳房痛、下腹部痛、腰痛、疲れやすい、食欲の変化など。

精神症状としては、うつ状態、抑制しがたい怒りの感情、イライラ、不安感、社会的引きこもり、集中困難、混乱、情緒不安定、涙もろくなるなどです。

お薬を使わない治療としては、ストレスコントロール、リラクゼーション、有酸素運動、カフェインや塩分、精製糖を控え、複合炭水化物やビタミン、ミネラルを含むバランスの良い食事が推奨されています。

お薬ではヤーズ・OC/LEPなど。


学校や仕事を休んでしまうぐらい生理痛がひどい方や、生理前に毎回精神状態がしんどくなる方など一度婦人科へ受診してみてもいいかもしれません。

生理のことはなかなか他の人に相談しにくいことがあると思いますので、私でよければ相談に乗ります!気軽にご相談ください♡


みなさんが生理とうまく付き合って楽しい毎日を過ごしていけますように。


Brillance quotidien

midwife/cafe/music/movie/reading

0コメント

  • 1000 / 1000